●インプラント矯正のエビデンスは?    by T.Saito  11/17/2003

 第3回インプラント矯正研究会セミナーを聞いてきました。新しい術式ということで、インプラントの太さ、長さ、植立位置、年齢の問題など、まだまだ多くの議論があるようです。
 講演では、基礎研究、動物実験から始まって症例報告、症例集までのエビデンスがわかりやすく説明され会場の先生方も熱心に聴いており、現時点でのインプラント矯正の最先端の研究レベルがわかる貴重な講演で大変勉強になりました。
 外科的侵襲が少ないNonFlapオペで、チタンミニスクリュー(太さ1.2mm以上、長さは成功率に影響しない。)を埋入4週間後から牽引する。という術式が臨床現場にはもっとも有利なようでした。ただし、澤先生(藤枝市立総合病院口腔外科)は、「13−14才の症例では脱落率が50%近くになる」と報告され、思春期症例への適応は充分なインフォームド・コンセントが必要であることを強調されていました。

 帰宅後、復習をかねてPubMedで文献検索をしてみました。

検索日: 2003.11.17
検索キーワード  orthodontic Implant
<Limits>
NO Limits 218
Human 175
Case Report 76
(Case Reprort Age:13-18years 23)
Clinical Trial 5
(Clinical Traial Age:13-18years 0)
Randomized Crontrolled Trial 0
Meta-Analysis 0
Practice Guideline 0

文献検索の結果は、上記の通りで、症例報告まではありますが、臨床試験は5つだけ(成人のみ)で、ランダム化比較試験やメタ分析、ガイドラインは1つも見つかりませんでした。

ちなみに、dental Implant で検索すると
<Limits>
NO Limits 6402
Human 5375
Case Report 993
(Case Reprort Age:13-18years 96)
Clinical Trial 414
(Clinical Traial Age:13-18years 53)
Randomized Crontrolled Trial 174
Meta-Analysis 21
Practice Guideline 8

となりますから、両社の差は歴然としています。インプラント矯正が社会的に認知されるためには、今後多くの臨床試験を積み重ねていく必要がありそうです。

戻る